【読書要約】「はじめの一歩を踏み出そうー成功する人たちの起業術」(マイケル・E・ガーバー)起業熱からすべてが始まる
どうもこんにちは。
建築系投資家のチカトサ(@5atochika)です。
今日は「読書要約」をしていきます。
米国・成長企業500社のCEOがNo.1に選んだ「はじめの一歩を踏み出そうー成功する人たちの起業術」という本をご存知ですか?
「起業の神様」ともよばれているマイケル・E・ガーバー(Michael E Gerber)さんが書かれた本です。
マイケル・E・ガーバーさんは25,000社以上のコンサルティング経験があり、長年のノウハウを初公開した本書は、全米でベストセラーとなっています。
アメリカの起業家たちに最も影響を与え続けているバイブル的な一冊です。
起業に興味がある人ならばまず読んでおくと良い著書でしょう。
ということで、今日はその内容を共有するために、
を紹介します。
「はじめの一歩を踏み出そうー成功する人たちの起業術」ってどんな本?【概要】
「はじめの一歩を踏み出そうー成功する人たちの起業術」は、2003年05月01日に発売された書籍です。
全271ページなので、集中して読めば【約6時間】ほどで読み終えることができます。
超ザックリと内容を紹介すると、ただの自己啓発本ではなく完全なノウハウ本です。
「はじめの一歩を踏み出そうー成功する人たちの起業術」(マイケル・E・ガーバー)の目次は?
「はじめの一歩を踏み出そうー成功する人たちの起業術」の目次は以下の通りです。
謝辞
まえがき
はじめに どうして多くの人が企業に失敗するのだろうか?
PART Ⅰ 失敗の原因を知る
1 起業の神話
2 「起業家」「マネージャー」「職人」ー3つの人格
3 幼年期ー職人の時代
4 青年期ー人手が足りない!
5 誰もが経験する成長の壁
6 成熟期ー商品よりも重要な起業家の視点
PART Ⅱ 成功へのカギ
7 フランチャイズに学ぶ「事業のパッケージ化」という考え方
8 「事業」の試作モデルをつくる
9 自分がいなくても
PART Ⅲ 成功するための7つのステップ
10 事業発展プログラムとは何か?
11 事業発展プログラムの7つのステップ
12 ステップ① 事業の究極の目標 あなたが望む人生目標とは?
13 ステップ② 戦略的目標 人生設計の一部として事業を考える
14 ステップ③ 組織戦略 仕事の役割分担を明確にする
15 ステップ④ マネジメント戦略 システムが顧客を満足させる
16 ステップ⑤ 人材戦略 事業とはゲームである
17 ステップ⑥ マーケティング戦略 顧客の言葉を学ぶ
18 ステップ⑦ システム戦略 モノ、行動、アイデア、情報を統合する
19 サラへの手紙
エピローグ 実践しない限り、何も理解できない
あとがき
訳者あとがき
「専門能力」だけでなく、「経営能力」も必要
高い専門能力を持つ人にとって、「独立」は目標であり、人生における一つの選択肢でもあります。
登場人物のサラは、パイづくりの達人になり、パイの専門店「オール。アバウト・パイ」をオープンします。
しかし、毎日の掃除や家賃の資金繰りなどに悪戦苦闘し、大好きで始めた仕事がとても嫌になってしまいました。
調和のとれない3つの人格
スモールビジネスの経営者の内側には3つの人格の争いが起きています。
- 「起業家」
- 「マネージャー」
- 「職人」
スモールビジネスを理解するためにもこの3つの人格を理解していきましょう。
起業家
変化を好む理想主義者。周囲の人たちを巻き込みながら、変化を引き起こそうとする人物。革新者であり、偉大な戦略家である。代表的な例として、IBMのトム・ワトソン、マクドナルドのレイ・クロックが挙げられる。
マネージャー
管理が得意な現実主義者。起業家が未来に住む人であれば、マネージャーは過去に住む人。目の前の出来事に対して、起業家がチャンスを探そうとするのに対して、マネージャーは問題点を探そうとする。
職人
手に職を持った個人主義者。起業家が未来に生き、マネージャーが過去に生きるとしたら、職人は現在を生きる人。決められた手順に従って仕事をしているときに、幸せを感じる。スモールビジネスの経営者の中に最も多いのは職人タイプ。
私たちの誰もがこの3つの人格を合わせ持っており、そして3つのバランスが取れたときに驚くような能力を発揮するのです。
しかし実態は、典型的なスモールビジネスの経営者は10%が起業家タイプで、20%がマネージャータイプで、70%が職人タイプ なのです。
ではどうしていったら良いのでしょうか。
事業が成長する三段階
人が成長するように、事業も成長をしていきます。
その三段階を幼年期、青年期、成熟期とここでは呼びます。
幼年期
幼年期の見分け方としては、オーナー=事業ということです。オーナーがいなくなれば何も残らず、事業そのものが消滅してしまう状態です。
全ての仕事をこなす職人的経営者として、毎日10時間以上も仕事をしますが、やがて仕事量に限界がきます。
青年期
初めての従業員を雇い、職人からマネージャーへと立場を変えます。人がどんどん増え、生活が楽になっていきます。事業が拡大していき「手ごろなサイズ」を超え、コントロールを失います。社内で混乱が生じ、3つの選択に迫られます。
- 事業を縮小して幼年期に戻る
- 倒産へ向かう
- 青年期での生き残り競争
成熟期
このレベルにある会社の例としては、マクドナルド、ウォルト・ディズニーなどの優良企業があげられます。これらは歴史ある会社だから成熟企業なのではなく、スモールビジネスの頃から成熟期の企業のような方法で経営されてきたのです。これらの創業者は他とは異なる視点を持っていました。
いくつか例を紹介します。
- 起業家は「事業が成功するにはどうするべきか?」を考え、職人は「何の仕事をするべきか?」を考える。
- 起業家にとって会社とは、「価値を提供する場所である。その結果、利益がもたらされる。」職人にとって会社とは、「自己満足のためにす好きな仕事をする場所である。その結果、収入がもたらされる。」
- 起業家は自分の描く将来像から逆算して現在の自分の姿を決めるが、職人は現在の自分を基準に将来の自分を決めてしまう。
職人としての足かせを外すためには、私たちの中にある起業家の人格に刺激を与えなくてはいけません。
事業のパッケージ化
この「事業のパッケージ化」の考え方は米国のスモールビジネスに大きな影響を与えました。
これは、収益を生み出す事業を定型化してパッケージにする、ということです。「フランチャイズ」と聞けばピンとくるでしょうか。
またこの「事業のパッケージ化」は会社の規模に関係なく威力を発揮するという性質を持っています。
これから始めようとしている事業が、フランチャイズ展開できるのか?という視点で事業の試作モデルを考えます。
事業の試作モデルに必要な6つのルール
- 顧客、従業員、取引先、金融機関に対して、いつも期待以上の価値を提供する。
- 必要最低限の能力でもうまく経営できる。
- 秩序立てて組織が運営される。
- 従業員の仕事内容はすべてマニュアルに記載されている。
- 顧客に対して安定した商品・サービスが提供される。
- 建物や設備、制服についてのルールが定められている。
事業とは、多くの部品から構成されたシステムであり、ライバルとは明確に差別化されたものであり、顧客の問題を解決するものなのです。
事業発展プログラム
事業の試作モデルを 完成させるための考え方をまとめたもので、7つのステップから構成されています。
ステップ① 事業の究極の目標
事業の目標とは、私たちが何に価値を置き、どんな人生を望んでいるのか?に対する答えです。
事業の目標を考える上で、一番大切なことは私たちの人生の目標なのです。
ステップ② 戦略的目標
戦略的目標は、通常の事業計画とは異なり、人生設計という視点が含まれています。
人生や事業における基準を集めたものであり、ゴールまでの達成度を図るための基準にもなります。
ステップ③ 組織戦略
個人に依存した組織には限界があります。
スモールビジネスにとって、組織図を作ることが非常に有益であると著者は述べています。
組織図を完成させたら、従業員に仕事を任せられる仕組みをつくります。
営業マニュアルを完成させ、在庫確認などのルールも決めます。
ステップ④ マネジメント戦略
マネジメントと言っても、部下を育てるノウハウを持った有能なマネージャーが必要なのではない。必要なのは、管理システムなのだと著者は述べています。
管理システムとは、マーケティングの効果を高めるために、事業の試作モデルに組み込まれたシステムのことです。
言うなれば業務マニュアルです。このシステムが顧客を満足させます。
ステップ⑤ 人材戦略
事業とはゲームのようなものです。
従業員は毎日の仕事の中で自分を高め、経営者はゲームのルールを作ります。
業績の良い企業は、このゲームのルールづくりに成功していると言うことができます。
適切なルールをつくることで、従業員を動機づけ、思い通りに働いてもらうことができるのです。
ステップ⑥ マーケティング戦略
マーケティングは、顧客に始まり顧客に終わる。
そして大抵の場合、「顧客が望むもの」についての想像は外れてしまいます。
マーケティングを言い換えれば、「顧客が、他の店ではなく自分の店を選ぶために、自分の事業はどうあるべきか?」だと言えます。
ステップ⑦ システム戦略
システムとは、相互に作用するモノ、行動、アイデア、情報の集合体です。
そして相互作用を繰り返す中で、他のシステムへの働きかけも行います。
ここでの具体例をあげると、
販売システム:顧客とのやりとりをマニュアル化しまとめたもの
情報システム:顧客リスト、売り上げ表、アンケート結果、、
これらのデータによって、プロセス単位での検証を行うことが可能にるのです。
以上これまでに紹介した7つのステップ、
- 事業の究極の目標
- 戦略的目標
- 組織的目標
- マネジメント
- 人材戦略
- マーケティング戦略
- システム戦略
すべてはお互いに独立したものではなく、むしろ相互依存の関係にあると著者は述べています。
事業を成功させるためには、すべての要素をスムーズに統合しなければならないのです。
事業の試作モデルとは、構成要素が効果的に統合されたものなのです。
まとめ:とにかく行動を!
ということで、
今日は、「【読書要約】「はじめの一歩を踏み出そうー成功する人たちの起業術」(マイケル・E・ガーバー)起業熱からすべてが始まる」について記事を書いてきました。
事業形成のためのテクニックをひたすら吸収していても、私たちの将来は1mmも変わりません。
まずは職人タイプの経営者からでも良いので、始めてみましょう。
少なくともこの本はノウハウコレクターのための本ではありません。
持たざるものは、行動あるのみです。
「はじめの一歩を踏み出そうー成功する人たちの起業術」みなさんも是非、読んでみてください!
というわけで、今回の記事は以上です。
ぜひ、また見に来てください♪
それでは今日はこの辺で^^